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呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~:感想

こんにちは、横紙タートルです。

本日は川岸殴魚著、「呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~」の感想を書いていきたいと思います。

 

こんな人におすすめ!

・ギャグコメディ系のライトノベルが好きな人(ギャグコメでは珍しく、パロディネタはあまりないです。センスで笑かしてきます)

・スカッとしたい人(ヒロインがひたすらモンスターを斬殺していきます。綿密な作戦とかは立てません。出会い頭にぶっ倒していきます)

・褐色系ヒロインが好きな人(ヒロインのシェイがめちゃカワです)

 

タイトルと表紙から大体予想がつくと思いますが、本作はグロ系ライトノベルです。作中でモンスターの頭を潰したり、ドロドロに溶解させる描写がありますが、対象が現実に存在しない生き物なのでグロ系が苦手な方でもさらっと読めると思います。(責任は持ちませんけど)

 

 

作品概要

 「呪剣の姫のオーバーキル~とっくにライフは零なのに~」は2020年9月18日に発売されたオーバーキリング・スプラッタ系ライトノベルです。

著者は「邪新大沼シリーズ」や「人生」で有名なライトノベル作家川岸殴魚先生です。イラストはso品先生が担当しています。

 

あらすじ

儀仗鍛冶師を夢見る少年テアは、王都への道中、オークの群れの襲撃を受ける。あわやというタイミングで現れたのは、奇妙な骨面をつけた女剣士だった。彼女は瞬く間にオークらを惨殺、惨殺、惨殺!!!必要以上にオーバーキルしてしまう!「なにもそこまで…おぇぇ」「ブタどもは群れると厄介だからな」―彼女の名はシェイ。呪属性武器を扱う凄腕の討伐者らしい。テアは、野戦鍛冶の腕を買われ、なかばムリヤリ彼女の専属鍛冶師となるが…?悪鬼も哭かせるオーバーキリング・スプラッタ無双、ここに開幕!

 

 

感想(以下、ネタバレ注意!)

「オーバーキリング・スプラッタ系ライトノベルやあらすじからわかる通り、本書は女剣士・シェイがひたすら魔獣をオーバーキルしながら物語が進んでいきます。最初から最後まで血しぶきが止まりません!虐殺からはじまり、惨殺で終わります(笑) あまりのグロさに登場人物が次々に嘔吐します。

主人公であるテアは魔法鍛冶師という武器と魔法を組み合わせる職業をしており、武器づくりでシェイの狩猟を手助けします。そう、本書の主人公は一切戦いません!俺TUEEE系の主人公が流行る昨今にまさかの戦わない系主人公!(川岸先生は長文タイトルが多いライトノベルのなかで『人生』という本を書いていたり、アンチテーゼが大好きな方なんでしょうか?)

私はホラーやグロ系が苦手なので、読む前は抵抗がありましたが、ページをめくるごとに印象が転回。シェイが魔獣をぎったんばったんと斬殺していく様は爽快感すら感じます。やられていくのがワイバーントロールといったモンスターなのでそこまでグロさは気になりませんでした。それどころかso品先生の迫力ある挿絵と疾走感のある描写のおかげか、途中から「いいぞ!もっとやれ!」と応援している自分がいました。

そして、本書もいたるところに川岸先生特有のギャグセンスが光ります!(通称:オウギョリズム) 空気を読まない看板娘や色仕掛けをしてくる髭アックスおじさんなど強烈なキャラに笑わせてもらいました。

 

以下、印象に残ったキャラクター紹介

テア・コルピ・・・本作の主人公(たぶん)、魔法鍛冶師、よく嘔吐する。まさかの俺TATAKAWANAI系主人公

シェイ・カイル・・・対魔獣戦闘のエキスパート。褐色系ヒロイン。主人公をよく嘔吐させる。ただの戦闘狂かと思いきや、意外と常識人でおじいちゃん子だったり、爆発するブロッコリーでエキサイティングしたりと戦闘時以外は普通にかわいい女の子。武器の納期よりも主人公の体調を優先させたり、クエストに慣れていない主人公のために簡単なクエストから始めたり、こまめに休憩をはさんだりと上司としてはかなり理想的。

エレミア・エルノール・・・エルフの女の子。美人なのに泥臭い戦い方をしたりとかなり好感が持てる。美人なのに割と嘔吐する。興奮する。人を呼ぶとき「~さま」と言うのがかわいい。家が貧乏で常に成り上がる機会を伺っていてたくましい。吐いてからが強いタイプ発言は笑った。

 

まとめ

グロ系でありながら、読了後は爽やかな印象を受ける作品でした。描写・挿絵の躍動感も他作品にない特長で、ぜひアニメで見たいと思う作品でした。エピローグには続編へとつながる描写もあり、次巻が楽しみです。

 

以上です。ばいばい!